最近、読者の方からブラジルに移住したい、といった相談を受けることが多くなりました。そこでブラジルで永住権を取得する代表的な方法を紹介いたします。
1、ブラジル人、あるいは永住権所持者と結婚する Casar com brasileiro/a ou pessoa com visto permanente.
日本人の中で最も多いのがこのケースじゃないでしょうか。日本やブラジルでブラジル人や永住権を持っている人と知り合い、結婚すればそれによって配偶者にも滞在許可が与えられます。
ただし、ブラジルは意外と国際結婚に対しては厳しく監視しており、入国管理局が偽装結婚ではないかどうかを調査しに来ることがときどきあるそうです。実際の僕の友達のアパートにも入国管理局の役人が来て、アパートの管理人にまで質問をして帰ったそうです。
2、ブラジルで出産する Ter filho no Brasil.
ブラジルの法律では、ブラジルで生まれた人はどこの出身であろうとブラジル人としてみなされるため、ブラジルで子供を産むと、その子供には永住権どころかブラジル国籍まで与えられます。さらにそれによって子供の父親、母親にも永住許可が自動的に降りるのです。この点については日本の法律とは大きく異なり、とても寛容的だといえますね。
多くの書類審査を通過する面倒も省けるためか、この手段を使って永住権を取得する外国人は実際とても多いです。
3、ブラジルで起業する Abrir uma empresa no Brasil.
ブラジルで起業するか、ブラジルの現地企業の支配人、理事、管理者を務めることで永住権が降りるケースがあります。また、ブラジルに外貨で一定額投資する人にもチャンスがあります。投資額は在名古屋ブラジル総領事館によると、現在のところ外貨でR50万レアル(約1600万円・2016年10現在のレート)だそうです。
4、退職者永住ビザを取得する Obter visto permanente a estrangeiros aposentados
日本でリタイアし、退職金や年金暮らしをしている人にもチャンスがあります。条件はブラジルへ月額6000レアル(約20万円)と同額、もしくはそれ以上の金額を送金できること、過去12ヶ月間の無犯罪証明書や年金受給証明書の提出などです。
最近ではアジア諸国に移住する、退職者の人が増えているようですが、実はブラジルに移住することも十分に可能なのです。
5、恩赦を取得する Obter anistia
ブラジルではこれまで何度も不法滞在者を対象に一定の条件をクリアできる者に限って恩赦が与えられてきました。というのも不法移民を野放しにするのではなく、合法化させて仕事に就かせ、税金を払ってもらうほうが得策だと考えているようです。
もちろん誰でもいいというのではなく、定職に就いていること、生活できるだけの経済力があることなどが厳しく審査され、また何年もの間複数回に渡って必要書類を提出し続けなくてはなりません。
まとめ
これ以外にも科学者、教育者、研究者、宗教家、ブラジル企業の支配人、理事、管理者に対して永住権が降りるケースもあります。
最近ではほとんど聞かなくなりましたが、運よく受け入れ先が見つかり、農業移民としてブラジルに移住できた人も僕は知っています。また、日本人ではほとんどないですが、難民としてブラジルに移住する人も大勢います。もちろんここに挙げていない方法も存在するでしょう。
ブラジルの法律は大変複雑で、制度が変わることも頻繁にあるので、詳しいことが知りたい人は弁護士か、領事館、大使館に問い合わせてみてください。
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