アフリカのポルトガル語圏 ブラジルとの言葉の違いは?

ポルトガル語というとポルトガルとブラジルというイメージが強いですが、実はアフリカでもアンゴラ、カーボベルデ、モザンビーク、ギニアビサウ、サントメ・プリンシペの5か国で公用語として使われています。しかしアフリカでは同じ公用語でも、それぞれ場所によって普及率や使われ方が全く違うようです。一体どんな違いがあるのでしょうか。

アフリカ諸国のポルトガル語

アンゴラ

アンゴラでは70%の人口がそれぞれの民族の言語を話しますが、公用語はポルトガル語です。アンゴラでは11種類の言語に加え約90の方言があると言われています。また、それらの民族の言語とポルトガル語が混ざった言葉を「 crioulos クリオロス(クレオール語)」と呼んでいます。公用語はポルトガル語でも実際に話せるのは全体の30%程度で、実生活で最も使われているのはムブンドゥ語だそうです。

カーボベルデ

公用語のポルトガル語は公式文書や教育機関において使われるのに対し、実生活ではカーボベルデ・クレオール語が最も使われています。また、そのカーボベルデ・クレオール語も北部と南部で2つの方言があるといいます。

ギニアビサウ

公用語はポルトガル語でも実際にポルトガル語を話す人は全体15%以下。ここでも一般的に使われるのはやはりクレオール語。

サントメ・プリンシペ

サントメ語、アンゴラ語、プリンシペ語などのクレオール語が一般的で、ポルトガル語は一部の国民と政治家や上流階級層によって使われています。国民は現代ポルトガル語ではなく昔のポルトガル語を話すのが特徴で、その一方で政治家や上流階級層はポルトガル寄りのポルトガル語を話すといわれています。

モザンビーク

公用語はポルトガル語。しかし最も使われているのはバントゥー諸語だと言われています。他のアフリカ諸国に比べると、ポルトガル語の普及率は高く、2007年の調査によると、50%以上がポルトガル語を話せることが分かっています。国の機関で使われている言葉も全てがポルトガル語。アフリカで最もポルトガル語が通じる場所です。

とはいえもちろんブラジルのポルトガル語とは様々な違いがあるようです。その違いは簡単な単語にも表れています。

モザンビーク ブラジル 意味
agorinha agora mesmo たった今/今すぐ
babalaza ressaca 二日酔い
bichar formar fila 並ぶ
desconseguir não conseguir できない、能力がない
machamba campo agrícola 農園
depressar ir depressa 急ぐ
machimbombo ônibus バス
madala pessoa idosa 年寄り
matabicho  café-da-manhã 朝食

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