ポルトガル語のアクセント表記をどこよりも詳しく徹底解説

ポルトガル語は場合によって母音にアクセント(acentuação)記号が付くことがあります。ちょっとややこしいですが、覚えておくと発音にも役立つので勉強していきましょう。

ポルトガル語の主なアクセント

ポルトガル語のアクセントの種類は4つ。右斜めに傾いた「´」はacento agudo、左斜めに傾いた「`」はacento grave、屋根のような「^」はacento circunflexo、並マークのような「~」はacento tilと言います。

これらの名称は特に覚える必要はありません。

母音

Acento Agudo

( ´ )

Acento Grave

( ` )

Acento Circunflexo

( ^ )

Acento Til( ~ )
A Á À Â Ã
E É Ê
I Í
O Ó Ô Õ
U Ú

他にポルトガル語にはラテン文字を由来とするダイアクリティカルマーク「ç」があります。これはcがa, o, uの前に来たときに「s」の音を出すときに表記されます。

例・ pescoço, estação, preguiça

「ç」を使う文字は多いので要チェックです。

アクセントのルールと覚え方

ポルトガル語のアクセントのルールはブラジル人でも間違えが多いほど、上級者向けの難題です。

それでも読み書きのスキルアップを目指している人、仕事でポルトガル語を使う人には必須なので頑張って覚えましょう。

覚え方の原則としては最初にまず単語の発音を知っておく必要があります。そもそも発音が知らないと書くこともできません。

発音ありきで、初めてその単語を正しく書くことができるのです。例えば以下のような似ている2つの単語があります。

país(国)(パイース)

pais(両親)(パイス)

「国」のほうは、「i」にアクセントの「í」があるように「パイース」と発音するのに対し、「両親」のほうは「パイス」とアクセントなしで発音します。これももともと両方の発音を分かっていないと書くときに正しく書くことはできません。

逆に言うと正しい発音さえ知っていれば大半のアクセントは細かいルールを知らなくても正確に書くことができます。その単語にアクセントが付いているから強調して読むのではなく、強調して読むから書くときにアクセントが付くのです。

Monossílabo (1音節の単語)

1音節で「a」、「e」、「o」が使われ、最後に「s」が来る、もしくは来ない単語にはアクセントを置く。

例: lá, cá, já, gás, pé, fé, mês, três, pó, dó, nó, nós, pôs

例外1: i(s)、u(s)、az、ez、ozで終わる1音節の単語にはアクセントは付かない。

例: ti, bis, tu, nus, paz, vez, voz

例外2:1音節でも次の場合はアクセントは付きません。

(o, a, os, as)などの定冠詞

(mas, e, ou)などの接続詞

(com,  de, sob)などの前置詞

(mim, nos, si) などの目的語人称代名詞

(da(s), do(s), na, nos)などの前置詞冠詞のミックス

Oxítona (音節の最後にアクセントが付く単語)

a、e、oで終わる、音節の最後を強調する単語には単数形、複数形に関わらずアクセントが付きます。

例:sabiá、café、cipó、guaraná

emで終わる音節の最後を強調する単語は全て単数形、複数形に関わらずアクセントが付きます。

例:recém, parabéns

Paroxítona (最後から2番目の音節にアクセントが付く単語)

-i, -is, -us, -um, -uns, -ei, -eisで終わる、最後から2番目の音節を強調する単語はアクセントが付きます。

例:táxi, lápis, vírus, álbum, fóruns, hóquei

-l, -n, -r, -x, -ons, -ps, -ã, -ãoで終わる最後から2番目の音節を強調する単語、もしくはそれらの複数形にはアクセントが付きます。

例:fácil, fáceis, pólen, pólenes, revólver, revólveres, látex, látices, elétron, elétrons, bíceps, órfã, órfãs, bênção, bênçãos

最後から2番目の音節を強調する単語でa、 e、 o、emで終わる単語は単数形、複数形に関わらずアクセントが付きません。

例:fora、 ele、 bolos、 ordem

“a、 e、 o、emで終わってもsábio, réguaなどの上昇二重母音の場合は例外になります

i、 rで終わる接頭辞にはアクセントが付きません。

例:semi、 super

Proparoxítona (最後から3番目の音節にアクセントが付く単語)

最後から3番目の音節を強調する単語は全ての単語にアクセントが付きます。

例:máquina, tímido, fábrica

Acentos Direfenciais (同じスペルの単語を区別するアクセント)

前置詞、動詞、前置詞と冠詞の短縮などの区別を付けるために付けるアクセント

例:

Para:前置詞 アクセントなし
Pára: 動詞(parar 三人称現在) アクセントあり
Pôr:不定詞(動詞porの原形) アクセントあり
Por: 前置詞 アクセントなし
Péla: 動詞(pelar 三人称現在)  アクセントあり
Pela: 前置詞と冠詞の短縮 アクセントなし

動詞+代名詞

動詞との後に代名詞が続き、動詞の終わりのあるr, s, zの代わりにlo(s), la(s)などを付ける場合、アクセントが入ります。

例;comprá-lo, dizê-las, repô-lo, fá-lo-emos, percebê-lo-ás, noticiá-lo-ia

Q&A

  1. 内田ジョアオ より:

    こんにちは。とても分かりやすくて助かりました。
    Poroxítonaの欄に出てくるbençãosのスペルはあっていますか?
    二番目の音節にアクセントが付いていないのですが、

  2. Akio Kojima より:

    何故、lápisにアクセント符号が付くのですか。paroxitonaですが、アクセントを付ける規則に適合しません。

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